この記事は
多くの人が知らないお金のしくみの本当
のからくり 支配の源がここにある!
の続編です。
前回の記事では、この世に存在する
はずのない利子を、銀行が貸した
相手に義務づける事で、富を
どんどん増やせるだけでなく、必ず
倒産が出るしくみになっているので、
担保にとった資産を、どんどん手に
入れる事ができるという事を説明
しました。
四季報と呼ばれる本をご存知
でしょうか?
それは日本国中の株式会社の経営状況
株価の変動、資本金、従業員数など
あらゆる情報が掲載されているもの
です。
私は、証券会社にわずかながら在籍
していた事もあり、その会社の資本
の所有者の覧を常に観ていました。
要するにその覧は、企業に実質的発言力
を持つ、会社資本の所有者の上位が、
書かれているものです。
私は、1990年代の当時にそれを
観ていたわけですが、ほとんど
全ての一流企業の資本上位には、
銀行が名を連ねているのが常でした。
つまり私たちの経済は、銀行つまり
金融業界に支配されていたわけです。
現在でもそれは変わらず数年前に四季報
を観たときに、その資本上位にある
のは、銀行ではなく、日本マスター
信託口とか、日本トラスティ信託口
などという金融商品を扱う会社に
変わっています。すなわち、金融商品
に化けただけで、全く金融支配は変わらず
それらの会社は、「資産管理信託銀行」
とも呼ばれているのです。
では銀行が、お金儲けがうまくてそれだけ
資産を増やせたと思いますか?
それが間違いである事は、もはや明らか
ですよね?
つまり彼らの生み出した、お金のシステム
が機能しているからなのです。
そして前回も説明させていただいたように、
利子以外に、銀行にとってとても大きい
金融システムがあったのです。
それが「信用創造」というものです。
簡単に言えば、無からお金を創る権利を
持つシステムだという事です。
よく日本は、自国通貨だから、いくら
でもお金を発行して良いはずだという
声が聞かれますが、実質お金の発行権は
銀行にあり、しかも中央銀行からして
民間の株式会社だから、政府を動かしても
お金を発行するかどうかの決定権は
中央銀行にしかないのです。
そしてお金を生み出せるのは、中央銀行
だけではありません。民間銀行まで、
お金を創造できるというのです。
ではその仕組みが詳しく書かれている
本から引用してみましょう。
『』内が引用で、~が中略です。
『お金はどこから創り出されるのか
私たちの収入は、多くは給料という形で、
支払われる。給料の多くは企業の売り上げ
から支払われる。
ではそもそもお金はどうやって創り
出されるのだろう?
よく聞く答えは「日銀が刷っている」
というものだ。
これは現金については、正解である。
ではもう一方の「お金」である「預金」
についてはどうだろう?
答えは、銀行である。細かく言えば、
中央銀行と民間銀行の2つである。
そして、市場に流通する「お金」の割合
でいくと、「現金」と「預金」の量の差は
圧倒的に「預金」の方が多い。
自分の財布に入っているお金と、銀行預金
に入っているお金と、どちらが多いかを
考えればうなづけるだろう。
企業における「お金」も同じで、社内に
現金をしこたま置いている会社などない。
取引のほとんどは銀行預金で行われる。
「お金」のほとんどは、中央銀行と
民間銀行が創る
「作る」という文字ではなく「創る」
という文字を使うのは、お金を産み出す
行為を、「信用創造」と呼ぶからだ。この
「信用創造」というお金を創り出す
システムそのものが、通貨発行権益の本丸
であり、私たちの置かれた借金経済システム
の発信源である。
それでは全ての始まりにある「信用創造」
=「お金が創られる仕組み」について
説明しよう。
民間銀行のお金の創り方
信用創造のほとんどは、民間銀行によって
行われている。みなさんが普段よく行く、
いわゆる「銀行」である。
実は、お金の創られる仕組みは驚くほど
シンプルで、びっくりされることだろう。
あなたが銀行に1000万円の借用書
を書くと、「ハイ、分かりました」と
預金通帳に1000万円が記載される。
これで、市場のお金は1000万円
増えたことになるのだ。
ここで重要なことは、銀行は、自分の
持っている貸し出しをしているのでは
ないということだ。
だから、あなたに1000万円のお金を
貸しても、銀行の預かっているお金は
減ることはない。そればかりか、
1000万円をあなたに貸すことによって、
その時点で預金1000万円を新たに
創り出してしまうのだ。
銀行がお金を貸し出すという行為は、
無から有を創り出す行為なのである。
これが信用創造の正体だ。
さらに言えば、銀行には銀行のルールが
あり、現在(2010年12月)の日本
では、預かったお金の99倍を原理的
には貸し出せる仕組みになっている。
あなたから1000万円預かると、銀行
は最大9億9000万円まで貸し出せる
ということだ。~
(引用注:つまり1%の準備率だという
事ですが、現在調べたところ4%程度
だという事です。しかしそれでも25倍
で上の例でいくと、1000万円に
対して、2億5000万円という事に
なります。)
』
“出典:「あなたはお金のしくみに
こうして騙されている」
天野 統康 著
徳間書店刊”
これで信用創造のしくみについては
わかっていただけたと思いますが、
さらに重要な事があるのです。
それは銀行は、その信用創造で、
大きく膨らんだ預金に対して利子を
取る事ができるのです。
銀行は、貸し出したお金が返って
きてしまえば、その新しく創り
出されたお金も消えてしまうので、
本来の意味での資産は増えません。
しかし、その創り出した架空のお金に
利子を取ることができたら、当然
銀行は、本来の資産を増やす事が
できるのです。
これが本当の信用創造だったのです。
つまり借金をする会社が増えれば
増えるほど、またそれを繰り返して
いけばいくほど銀行は、お金を無限
に増やす事が可能だという事なの
です。
しかも借金が返せずに倒産する会社
が倒産しても、銀行はなんら損を
する事はないのです。もともと架空
のお金がなくなっても、痛くもかゆく
もないからです。
しかし、銀行は、借金の担保に取って
いた会社の土地や資産を無償で
手に入れることができるので、利子
と合わせて、銀行が資産を莫大に
増やせる事につながるわけなのです。
これが、経済が金融支配である事の
大きな理由だったのです。
しかもその金融の資本を握っている
もとを正していけば、支配層の血族に
いきつくことになるというわけです。
以前、産業革命が起こって一気に英国
が世界の大国に上りつめた背景には、
武器製造を行う企業に、どんどん
信用創造で、貸し出しを行えたから
です。
つまりこのお金のシステムを支配層が
産み出すことによって、当時は、
国力でも軍事力でも劣っていた
中東に対しても、優位に立てるように
なったというわけなのです。
そしてこの民間銀行も、中央銀行から
お金を借りる事によって経営して
いけるわけですので、中央銀行の
方がより重要だという事なのです。
もちろんこの中央銀行も含めて、
支配層は配下に収めているわけ
ですが、この中央銀行もお金を
創り出しているのです。
それについては次回という事に
します。
ではまた(^^)/